ブロッコリーのプロフィール
ブロッコリーの歴史
ブロッコリーは、肥大した花蕾を利用するアブラナ科のキャベツの仲間です。原産地は、地中海沿岸地域です。祖先は、ケール(原種)と呼ばれ、薬草として栽培されていて、多くの栄養素を含んでいます。このケールを祖先にもつ野菜に、ブロッコリー、カリフラワー、キャベツ、芽キャベツなどがあります。
ブロッコリーの概要
花蕾(からい)について
ブロッコリーには、小さな緑色のつぶつぶがたくさんついていますが、これは「花芽」といい一つひとつが花のつぼみです。そして、小さな茎の部分を「花柄」といいます。この「花芽」と「花柄」を合わせた部分を「花蕾」といいます。この花蕾の部分をブロッコリーとして食べています。
栄養と効能について
栽培しているブロッコリーの品種は「ピクセル」という早生種です。
播種(種まき)から75日~90日で、収穫できる状態にまで成長します。現在、春と夏に種まきをしています。
成長途中の花蕾は、大きな茎葉(けいよう)で包まれるようにして守られています。
花蕾は完熟しすぎると花が咲いてしまうので、その直前の、一番栄養価が高い時期に収穫します。茎葉は、出荷直前にカットします。
ブロッコリーには美容や風邪予防によいとされるビタミンCや、抗酸化作用のあるβカロテンが豊富に含まれています。
またビタミンKや葉酸も多く含まれています。ビタミンKは出血時の血液の凝固させる働きや、骨からカルシウムが溶け出すのを防ぐ働きがあります。葉酸は貧血予防や妊娠を計画している女性に有効とされています。
フィトケミカルの一種である「スルフォラファン」は、がんの抑制効果が高いといわれているので、がん予防に効果が期待できます。
ブロッコリー出荷までの流れ
圃場(土づくり)
ブロッコリーの花蕾を大きく育てるには、できるだけ茎葉を大きく育てることです。
株自体が小さいと、小さな花蕾しかできません。そのためには、まず土作りが大切です。完熟堆肥などの有機物を、たっぷり施すようにしています。
播種(種まき)
一度の播種作業で、育苗トレー200枚(25,600粒)の播種をします。
播種は、7月中旬から8月中旬と2月、年2回行います。
育苗そして定植
育苗トレーはハウスへ運びます。
ハウス内に並べ、水まきなど苗の管理を30日間程度行います。
ハウスから農場に移動です。一日0.5haの定植をします。
ルーレットに苗を一つ一つセットし、専用の農機具で定植します。
防除と中耕
生物による害を防ぐため、その侵入の防止管理を行います。また、定植後柔らかかった土も雨や気候の影響で段々固くなってきます。そこで株のまわりや土の表面を軽く耕して、土を柔らかくして通気性を良くします。この時、土寄せをして根元をしっかり支えるようにします。
収穫
ブロッコリーの成長に合わせて一つの畑で、3~4回に分けて収穫されます。これは、ブロッコリーの成長にも個体差があるため、2日間位毎に収穫します。すべて収穫した後は、畑のすき込み作業を行います。
選果と梱包
収穫されたブロッコリーを規格どおりに切り、箱詰めします。
ブロッコリーは、温度が上がるとその分甘味や栄養分がどんどんなくなってしまうので、鮮度を保つために予冷をしカロリーの消費を防ぎます。
出荷
予冷の終わったブロッコリーは、発泡スチロールと氷と一緒に詰められ、出荷します。宮崎県児湯郡川南町発のブロッコリーは、契約業者を介して北海道のスーパーに出荷します。スーパーの基準は高く、品質管理には十分気をつけています。